試験の出題分野…2(法令系)

区分所有法

本試験全体の半分以上に影響する最重要科目

[試験の内容]
区分所有法は、マンションで共同生活をおくるためのルールの基本を定めた法律です。一棟のマンションには、独立した所有権(区分所有権)を持つ、複数の所有者(区分所有者)が共同で生活しています。そのため所有者の間に生じる所有関係や権利・義務、管理のためのルールや集会制度、また義務を違反した人への措置などの約束事を設けておくことが必要になります。区分所有法では、そうした共同生活を送るための基本ルールについて出題がなされます。
[取り組み方]
マンション管理士試験で最も重要な科目がこの区分所有法で、例年の試験では、15問程度が確実に出題されています。また区分所有法の基礎知識がないと解けない問題を数えてみますと、その範囲は全50問の半分以上にもなります。
標準管理規約や標準管理委託契約など、他の法令を勉強する上でも区分所有法の知識は欠かせません。そう考えますと真っ先に取り組んでほしいのがこの法律分野です。小規模滅失と大規模滅失、被災区分所有建物の再建などなど暗記が必要な専門用語も多く、その上で条文の趣旨を細部まで理解する必要もあります。じっくり時間をかけて勉強したいところです。

民法

区分所有法に次ぎ高頻度に出題される法律分野

[試験の内容]
民法は法律の基礎であり、不動産に関連する法律の多くは民法を基にして作られています。 本試験では、民法の基礎知識をベースに、借地借家法や不動産登記法など特別法も含んだ民事関係の法的な理解が問われます。
細目としては、時効、相続、抵当権など不動産の権利に関して問われます。これらの出題は、宅建主任者試験の「権利関係」の出題と通じるところがあります。区分所有者が持つ権利を詳しく把握しているかどうかを見極めることが、出題の趣旨のようです。

[取り組み方]
民法は、区分所有法に次いで出題頻度の高い法令科目です。しかし民法の全てが出題の対象になるわけではなく、あくまでマンション管理士の立場で必要となる取引や契約等の項目に的を絞った出題がされます。試験対策では区分所有権の売買や賃貸など、マンション管理契約上で発生する、「委任契約」「瑕疵担保責任」などを中心に、「代理」「時効」「債務不履行」「契約」「賃貸借」などの項目を押さえるようにしてください。


マンション管理適正化法

マンション管理士試験の原点を問う。しかし出題内容は平易

[試験の内容]
「マンション管理士」という国家資格は、このマンション管理適正化法という法律に基づき設けられました。そのため区分所有法や管理規約の出題内容は、すべてこのマンション管理適正化法に紐づいて作られていると考えてよいでしょう。マンション管理適正化法自体はまだ新しいこともありそれほど難しい(複雑)ものではありません。
本試験では毎回5問ほどが出題されますが基礎を押さえておけば確実に全問正解を狙えます。逆に言いますと1題も落とせない分野でもあります。マンション管理適正化法の全体像が見えてきますと、本試験50問の構成の趣旨も理解できるようになるでしょう。ですからこの分野の学習も、区分所有法と並行して、試験勉強スタートのタイミングで取りかかることをお薦めします。

[取り組み方]
本試験では、「管理組合の組織的な位置づけ」、「マンション管理士制度」創設、マンション管理業者の登録義務と管理業務主任者の設置義務、マンション管理適正化指針の制定、マンション管理適正化推進センターの設置などが出題されます。条文はどれも読みやすく理解しやすい内容ですので、数回の通読+問題集で十分対応できると思います。


標準管理規約

「区分所有法」との違いに注意が必要な重要科目

[試験の内容]
標準管理規約はマンションで生活するためのルールを定めた法律です。詳細な規約はもちろん各集合住宅により異なりますが、その規約のひな型となるよう国で定めたマンション標準管理規約です。
この法律には、集合住宅の専有部分・共用部分の範囲、専有使用権や駐車場使用に関する事項、管理費など管理に関する事項、管理組合、会計など多様な基準が設けられています。実務でこの標準管理規約をひな型にして、各マンションの規約を作成・変更することになります。そのための基礎知識を問うことが出題のねらいです。

[取り組み方]
[試験の内容]を読んでお気づきになった方もいるかもしれませんが、標準管理規約はその法律上の趣旨から「区分所有法」と共通する部分がたくさんあります。しかし両者は同じ項目でも規定されている内容が微妙に違っていたりして混乱しやすい個所です。この2つの法律のちがいには十分注意して学習してください。本試験では5問前後出題される年度もありますのでこの科目にも時間を割くことが大切です。